ベクシンスキー
ズジスワフ・ベクシンスキー, 永瀬 唯
彼女がベクシンスキーの画集を買ったので見せてもらう。
ベクシンスキーはポーランドの画家で、隠者同様の生活をし、2005年2月に自分の住んでたとこの使用人の息子に数十ケ所もナイフで刺されて殺されちゃった人物である。ちなみにベクシンスキーの息子は鬱病で自殺、ベクシンスキーと彼を取り巻く環境、血縁関係は彼の描く絵同様実に暗い。
三浦 建太郎氏の描く漫画『ベルセルク』、ピーター・ジャクソン監督の『ロード・オブ・ザ・リング』のセットなどはベクシンスキーの絵の影響を少なからず受けているような気がしないでもない。
正直、俺はベクシンスキーの描く世界が怖くてよう買わんかった。
手元に置いとくと夢にでて来そうで怖すぎ・・・。
彼女よ、あんたは実にかわりものだよっ・・・!
しかし、一度見るとなかなか目を逸らす事のできない、ベクシンスキーの絵の力はすさまじい。彼の絵には、見てはいけないものを見てしまった時の、忌避感と、実はそれを無意識の内では激しく欲っしている時に感じる、恍惚的な魅力がある。
けっして開いてはいけないといわれた扉を開く時のような・・・。
(まあそんな状況は小説や漫画の物語の世界の中の出来事で、実際はほとんどないことだが・・・。)
子供の頃、食べてはいけないと母親に言われていた棚の上のお菓子を、母親のいない時にこっそり食べたときに感じたスリルのような・・・。
ベクシンスキーの絵をじっと見ていると人間の本性を試されているような気が僕はなぜか無性にしてしまう。
★ベクシンスキーのHP↓
http://www.beksinski.pl/