ロング・エンゲージメント 特別版
『
ロング・エンゲージメント』を見る。ジャン=ピエール・ジュネ監督作品でありながら、すげえ金かけてるのに驚いた。フランス版大河ドラマであった。ジュネ監督 にしてはバジェットかけすぎ。どちらかというと狭い空想&妄想世界観の中でとことん小物類やシークエンスにこだわる、『
デリカテッセン』や 『
ロスト・チルドレン』の方が僕の好み。(『ロング・エンゲージメント』の小物類、衣装、カメラワークも半端ないほどのこだわりでしたが・・・。)でも、ジュネ監督の独特な映像 は相変わらず芸術的でしびれまくり。『
汚れた血』で繊細な不良青年って感じだったドニ・ラヴァンの老けっぷりにはただただ唖然でしたが・・・。ジュネ映画お馴染みのくしゃおじさん系、ドミニク・ピノンもいい味だしてる。郵便配達夫役のジャン=ポール・ループもよかったなあ。郵便自転車で砂利を弾き飛ばす姿・・・なんとも良いです。あとは大物ハリウッド女優がカメオ出演している(けっこう重要な役。)のも見どころでしょうか。オドレイ・トトゥは『
アメリ』となんか変わらない感じ。『アメリ』でのキャラが出来上がりすぎていて、これからの女優人生が大変なような気もしますが・・・。これからもジュネ作品に出続けられれば、ジュネ御用達女優として案外、安泰かも。オドレイ・トトゥは他の監督作には出演しないほうがいいような気がするな。彼女をうまく輝かせられるのはジュネ監督以外にいない気がする。と言いつつトトゥ嬢、ロン・ハワード監督の新作『
ダ・ヴィンチ・コード』に出演決定してたりするが・・・。しかもトム・ハンクスと共演。僕はトトゥ嬢のあの無垢すぎる感じがいまいち好きになれないんだが・・・。でも『ロング・エンゲージメント』DVDでたら買ってしまいそうな気がする。飛行船の爆発するシーン(予告編で、ちょっと映ってた場面)はスゴかったもんなあ・・・。