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奥様は魔女

幼少時、テレビで再放送してた『奥様は魔女』を少し齧って見てたものでして・・・
「奥さまの名前はサマンサ。そして、旦那さまの名前はダーリン。ごく普通のふたりは、ごく普通の恋をし、ごく普通の結婚をしました。でも、ただひとつ違っていたのは・・・奥さまは魔女だったのです。」←この忘れ難いナレーションを思い出し・・・こりゃ、みなければいかんでないの!!
ということで、さっそく映画『奥様は魔女』をみてまいりました。 
http://www.sonypictures.jp/movies/bewitched/site/ 
さて感想は・・・
もう、ニコマン最高!!
(アンジェリーナ・ジョリーの通称がアンジー(ストーンズぽいねっ!)ということで、ニコール・キッドマン=ニコマン?と勝手に命名。くわまんチックで俺的にはお気に入り・・・。)さすがはオーストラリアからハリウッドに挑み、てっぺんつかんだ女優っす。
ニコマンっていろんな演技できんねんなあ!(『ムーラン・ルージュ』しかり『めぐりあう時間たち』しかり。)と感心しきり。
つうか、マジかわいいわ!!
御歳38にしてこのキュート&プリティっぷり!!はスゴイ!!
ニコマンってこんなにかわいかってんなあ・・・!と新たな発見をした気分です。
ストーリーは監督が『めぐり逢えたら』『ユー・ガット・メール』のノーラ・エフロンと言う事で、安心して見れるラブストーリーに仕上がってました。そんなに驚くほどの展開や、おもしろさはないですが、とにかくニコマンがカワイイので許せます。
相手役のウィル・フェレルは終始カバに見えました。(ちょい宇梶剛士似か?)
間抜けな感じがニコマンを引き立てて、なかなかよかったのではないかと・・・。
イザベル(ニコマン)の父親役のマイケル・ケインは相変わらずの渋〜い演技。彼はいるだけでなんかストーリーに安心感がでる希有な存在ですな。
あと劇中にR.E.M.の名曲『エヴリバディ・ハーツ』が流れた時はちょっと「おおっ!!」って思いました。相変わらずノーラ・エフロン監督の選曲センスはイケてます!それなのに『奥様は魔女』本編上映前には聖子ちゃんの『I`ll fall in love』(日本版のテーマソングだそうで・・・。)のPVが流れる始末。(全編N.Yロケな感じが、これまた・・・ねえ・・・。)
うわ〜っ・・・えらいことなってんなあ・・・って思いました。これじゃあ本編のノーラ・エフロン監督の選曲センスが台無しっす・・・。(あ、言っときますけど僕は聖子ちゃん嫌いじゃあないですよ。映画にはあわねえんじゃねえの?ってことです。)
まあ、聖子ちゃんはおいといて、
この映画はクルーズよ、なぜお前はケイティを選んだのだっ!?
断然ニコマンじゃんっ!!つうか俺やったら、
絶対ニコマン〜!!!
って強く思わせる映画でありました。

奥さまは魔女 スペシャル・エディション
奥さまは魔女 スペシャル・エディション

奥さまは魔女
奥さまは魔女
サントラ, ペルセフォネズ・ビー, トーキング・ヘッズ, フランク・シナトラ, ルパート・ホルムズ, スティーブ・ローレンス


★そうそう、ニコマン次回作『Fur』では、なんと写真家のダイアン・アーバスを演じるらしいですよ!これまた、どんなアーティスティックな演技を見せてくれるのか実に楽しみです。
Diane Arbus: An Aperture Monograph (Aperture Monograph S.)
Diane Arbus: An Aperture Monograph (Aperture Monograph S.)
Diane Arbus
↑ダイアン・アーバスの写真集

 
 
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2005 ADC展


☆2005 ADC展 dddギャラリー
[http://www.dnp.co.jp/gallery/ddd/]
大阪市北区堂島浜2-2-28 堂島アクシスビル 1F 
・会期 [ 2005年8月4日(木)−9月7日(水)]
10:00a.m.−6:00p.m. 土・日・祝祭日休館 入場無料

大阪は北区堂島にある、dddギャラリーに『2005 ADC展』を見てまいりました。これは、2004年5月から2005年4月にかけて発表されたポスター、新聞広告、雑誌広告、エディトリアル、小型グラフィック、CI、TVCF等、多様な分野からの10,000点を超える応募作品を東京アートディレクタークラブ(ADC)の会員(有名なアートディレクターの人ばかり。)の方々が審査し(ADCグランプリ1点、ADC賞10点、ADC会員賞3点等が選ばれる。)選んだグラフィック、広告作品が展示された展覧会です。
いうなれば日本デザインの”今”(流行?)が見れる展覧会であり、沢山の受賞デザインが所狭しと並んでいる様は、おもしろいし、勉強にもなるしで実に見応えがありました。しかも入場無料!!っていうのが、これまたよろしいんじゃないかと。
ただ土・日・祝祭日休館ってのと、午後6時までしか開けてないってのは、相当、暇を持て余してる人しか見に行けない展覧会なんじゃないかと・・・。なんとも公務員的な時間設定・・・。もう少し、なんとかならなかったのでしょうか?(本職のデザイナーの人とかって、こんな時間帯に見に行くのはかなり難しいんじゃないかと・・・。)

ちなみに、今年度のADCグランプリは、サントリー『伊右衛門』のコマーシャルフィルム、新聞広告でした。モックン、宮沢りえ嬢の抑えた演技に、久石譲氏の瞑想楽曲
と、わびさび感漂うしっとりとした映像・・・確かに、あのコマーシャルワークのおかげで『伊右衛門』は売れたような気がします。(はたしてこれがデザイン的か?といえばそうでもない気が個人的にはしますが・・・。)

その他ADC賞には、キユーピー『キユーピークオーター』のコマーシャルフィルムや日本たばこ産業『マナー広告キャンペーン』のポスター、新聞広告、全日本空輸『ANA中国』のコマーシャルフィルムなどが選ばれてました。・・・ADC賞って選考に企業間の関係とか会員間の好き嫌いとか、その他もろもろ絡んでるような気がしないでもないですが・・・でも、選ばれるのはさすがは一流どころの人達のデザイン!とにかく発想が面白いです。

そうそう、ADC賞のなかには僕の好きな写真集『BAUHAUS DESSAU∴MIKIYA TAKIMOTO』(ピエ・ブックス)のブック&エディトリアルも選ばれていて、ひとごととはいえ、少しうれしくなりました。この瀧本幹也さんの写真集の装丁はほんと素晴らしいです。
センス良すぎ。
BAUHAUS DESSAU∴MIKIYA TAKIMOTO
BAUHAUS DESSAU∴MIKIYA TAKIMOTO
Mikiya Takimoto

ピエ・ブックスの本では『アーキグラムの実験建築1961-1974』という本もオススメ!
『アーキグラムの実験建築1961-1974』についての文章は以前にちょこっと書いてるのでよろしければ覗いてみてください。↓
http://akirart.blog.bai.ne.jp/?eid=13620
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ルイジ・コラーニ/バック・イン・ジャパン展


さて先週の土曜日に見てまいりました『ルイジ・コラーニ/バック・イン・ジャパン』展。場所は京都工芸繊維大学内にある京都工芸資料館であります。
土曜日だと言うのに人影はまばら。ほぼ貸しきり状態でした。これだけ人が少ないってのは、メディアにあまり情報や宣伝がのっていないからなのだろうなあ・・・。と思いつつも、ゆったりと見れて個人的には大満足。
いやー、いいっすねえ。ルイジ・コラーニ!
スーパーマリオに登場するルイージばりのへんてこヒゲもさることながら、とにかく曲線多様のデザインがたまりません!
リニアモーターカーの模型なんて、猫なでるみたいに、なでなでしたくなりましたよ。曲線ラインがもうたまらんっす。
彼のデザインは、どれもこれも近未来テイストで、展示されていた流線形の美しいバイクデザイン模型(1973年のデザイン)なんかは、『AKIRA』や『A.I』などのSFマンガ&ハリウッドSFに登場する近未来メカデザインにかなり影響を与えてるんじゃないかと思われました。 ルイージ(失礼。)ルイジおやじは実にサイバーな男ッス。
(なんてったって、1960年代からとんでもなくいかした未来デザインを描いてた人物なんですから!)
興味深かったのは、デッサンデザイン画の数々。黒色の紙に白い色鉛筆(白パステルか?)でコラーニの頭の中にある近未来系の空港、車、住居等をラフに描いてるんだけども、これがかっこいい。デザイン画の中に登場する人間は、マークコスタビの描く顔のない人物のように没個性。メカデザインだけがやたらとしっかり描きこんである感じが、人にはあまり興味ないんよ俺・・・的デザイナー魂を発揮。(まあ、デザインを見せるためのラフスケッチなので人物は添え物的で当然といっちゃあ、当然なんですけど・・・。)近未来妄想少年がそのまま大人になった印象を受けました。まさに俺流デザイン道をひたすら突き進んできた男です。
だから、あんなヒゲとヘアスタイルなんでしょう・・・。いいぞ!コラーニ!!


●『ルイジ・コラーニ/バック・イン・ジャパン』展、個人的には充分楽しめましたが、欲を言えば、もう少しデザイン模型をたくさん見たかった気がします。
しかし、ルイジ・コラーニ、1928年生まれの77才とかなりの高齢ながらも、いまだに現役ってことに、ほんと頭がさがります。

★マークコスタビHP↓
http://www.markkostabi.com/ 

★『ルイジ・コラーニ/バック・イン・ジャパン』展にはhttp://www.schimmel-piano.de/e/fluegel/208-P.htmlに載ってる黒ピアノと同じような感じの白ピアノも展示されてました。いったいどんな人が、これを弾くというのでしょう・・・。

★そうそう、展覧会図録5000円のところ4000円で販売されてました。(しかもコラーニのサイン付き!)なかなかプレミアな匂いのする図録なんですが、1000円も割り引きって・・・売れてないのかなあ? 
図録の表紙イラストレーションは、なんとグラフィック&プロダクトデザイナーのカリム・ラシッドが担当だったりするんですが・・・。

↑図録表紙(個人的には微妙〜。)
Colani - Back in Japan
Colani - Back in Japan
Albrecht Bangert
 
↑英語文章の日本語訳がないのがちょっと残念。

↑コラーニ工房とか見れます。

↑そしてコラーニの金色サイン!感動〜。
 
★じつにオシャレでカッコよいカリム・ラシッドのHP↓
http://www.karimrashid.com/index.html

Karim Rashid: Evolution
Karim Rashid: Evolution
Karim Rashid
↑カリム・ラシッドの作品集


↑新風館に特別展示されていたコラーニ氏デザインの車
『~1996 Colani mega-roadster Horch~』も見て来ました。とにかくスゴイ形。日本でこの車が似合うのは新庄選手ぐらいでしょう・・・。

★『ルイジ・コラーニ/バック・イン・ジャパン』展は
京都工芸繊維大学内にある京都工芸資料館で開催されてます。
期間は以下の通り。
平成17年6月21日(火)〜平成17年9月19日(月)
午前10時〜午後5時(入館は4時30分まで)
(月曜日休館 但し、月曜日が祝日の場合は翌火曜日休館)

ルイジ・コラーニのHP↓ 
http://www.colani.ch/
    
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ルイジ・コラーニ

Luigi Colani
Luigi Colani
Phillipe Pernodet, Bruce Mehly

明日は京都の京都工芸繊維大学センターホールに『ルイジ・コラーニ/バック・イン・ジャパン』展を見に行きます。
楽しみ〜。
http://event.japandesign.ne.jp/news/3881050608/ 

有機的な美、

流線形の匠。

 
★ルイジ・コラーニのHP↓ 
http://www.colani.ch/

★ルイジ・コラーニ関連サイト↓
http://www.linkclub.or.jp/~pckg21c/land/colani.html
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ゴディバ、恐るべしっ!!!

ベルギーの老舗チョコレート屋『ゴディバ』のチョコレートドリンクシリーズの”ホワイト・チョコレート・ラズベリー”を大阪の阪急三番街店で買って飲みました。

・・・これ、ヤバいっすよ!
マジうめえ!!!

お値段580円と、ちとプチセレブな飲み物ではありますが、それだけの価値あり!甘党の僕に至福の時を提供してくれました。上にのっかってる生クリームもうまいが、シェイク状になってるバニラ風味のホワイト・チョコとその中に残るホワイトチョコの欠片のうまいこと!!
ひさびさ僕の舌に大ヒット!!
今度はダーク・チョコレート・デカダンス(スゴイセンスの名前・・・注文するとき恥ずかしいねっ!)とミルク・チョコレート・ラテを飲んで全種類制覇してやろう!と三十路にもなってそんなことを日々目論んどります・・・。
 
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黒い夏

黒い夏
黒い夏
ジャック・ケッチャム, 金子 浩

ジャック・ケッチャム『黒い夏』読了。暗闇に延々とつばを吐き続けているかのような読後感。
中盤から終盤にかけて物語が一気に加速する様は、物語の重要人物レイ・パイがドラッグをキメつつ、過激な行動に走っていく様子と同様、実はケッチャム自身もドラッグをキメ、夢心地になりながら、この残酷物語を書き綴ってんじゃねえの!?と思わせるほどのイカれた疾走感を維持し続けていた。僕はジャック・ケッチャム作品、邦訳されているものは全作読んでいるのだが、しかしなんなんだろうか・・・彼の全作品すべてに底流する、この不穏な空気と独特な匂いは?
もし、過って食べてしまったら死に至ってしまうもの(例えば毒キノコとか?)の匂いのような・・・。(えてして、毒のある生き物や生物は獲物をおびきよせるために、獲物の気に入るような匂いを発したりするもの。)そんな、生命の存在さえ揺さぶるような、ひどく危険な匂いが彼の小説にはある。
僕はそんな甘い(危険な)匂いを感じるからこそ、陰惨な描写が延々続く中でもひたすらページを捲ることが止められないのかもしれない。
しかし、ジャック・ケッチャムの小説は甘い匂いを楽しむ程度で、けっして咀嚼してはいけない。彼の描く救いようのない物語の唯一の救いは、フィクションであるという事実ひとつだけでしかない。(ケッチャム作品は実際に起こった事件をもとに書いている小説がほとんどだったりするのだが・・・現実とは真に恐ろしい・・・。) 
もしも、彼の小説にのめり込みすぎ、現実とフィクションの境界が朧げになりつつあるのなら、今すぐ本を捨て、その存在を忘れてしまったほうがいい。もし、それができなければ、そこにあるのはジャック・ケッチャムの描くような凄惨な死姿であることは間違いないだろう。

 
★ちなみに『黒い夏』のカバーフォトはmatthew hollerbushってひとの作品 
matthew hollerbushのHP↓ 
http://www.hollerbush.com/

僕はジャック・ケッチャム(扶桑社ミステリー文庫)シリーズの装丁に使われている写真がどれも好き。(全作品違う人が撮っているのだが、ジャック・ケッチャムシリーズとして統一感があってカッコよいなあ!)
 
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暑いと人は服を脱ぐのよ!!!

シガテラ 6 (6)
シガテラ 6 (6)
古谷 実

★シガテラ6巻読む。まさか完結しちゃうとは・・・。
ちょっと唐突過ぎ・・・。
もうちょっと話し広がっていくのかと思ってた。

★トランクスたった一枚、明らかにほぼ全裸の太っちょおやじ(汗ダク。)が、自転車必死にこいで大きな道路を走っているのが朝の電車から見えました。明らかに猥褻物陳列罪・・・。
目がくぎづけになってしまった自分が無性に嫌。
だってパンツ一丁で自転車こぐおやじ(汗ダク。)ですよ!
しかも、道路のド真ん中を颯爽と!
スゲエ絵づらがよかったの!
裸おやじと自転車の絶妙なコンポジションって言うのかな、なんか現代美術かって思っちゃった。
あまりにもピンポイントで俺のやわなハートが射抜かれちゃった。
なんか見ないわけにはいかなかったんだよなあ・・・。
でも、それがスゲエ腹たつんだよなあ・・・。
裸のおやじって・・・。
しかも朝っぱらから・・・そんなの見ちゃって、今日一日どうテンション保てっての?
俺、本気で家帰ろうかと思っちゃった。
可愛いコが、パンティー、一枚で自転車こいでんのを偶然見たんだったら、俺、本心から喜べんですけど・・・。(そんときは、右手で小さくガッツポーズだよね。)だのに、俺が見たのは、カラオケ行ったらぜってえマイクはなさんような、そういう時だけ態度がやたらとでかくなりそうな太っちょおやじ・・・。(汗ダク。)


・・・俺、今日、太っちょサイクリングおやじなんて見なかったことにするっす!!(半べそで。)

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シュヴァンクマイエル展

シュヴァンクマイエルの博物館?触覚芸術・オブジェ・コラージュ集
シュヴァンクマイエルの博物館?触覚芸術・オブジェ・コラージュ集
 
『シュヴァンクマイエル』展やりますよ!
神奈川県立美術館葉山で9/10から11/6まで開催されます。
行きてえっ!!
http://www.moma.pref.kanagawa.jp/museum/
exhibitions/2005/Svankmajer050726/index.html
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拘束のドローイング マシュー・バーニー

THE CREMASTER CYCLE
THE CREMASTER CYCLE
Matthew Barney, Nancy Spector

マシュー・バーニー『拘束のドローイング』展ついに見てまいりましたin金沢21世紀美術館!
まず、映画(というより映像作品。)『拘束のドローイング9』を見てから『拘束のドローイング』の美術館展示。んで、7月2日に金沢21世紀美術館内でおこなわれたマシュー・バーニー/アーティスト・トークのビデオ録画映像の順番で見ました。(展覧会未見の方はこの順番で見ることをオススメします。この順番で見るとマシュー・バーニーの頭ン中が少し?わかった気になれます。・・・まあ、理解した気になるだけですが。)
では、わたくしの感想いってみましょう。
まず映画、これは・・・『和モノコスプレ、マシューくん、ビョークちゃんのトンデモ捕鯨船社会見学!!ついでにお茶会やって、勢いあまって変身しちゃいました。私達スッゴク仲良しでしょ。テヘッ。(チラリ!?もあるよ。)』ってな内容(個人的主観です。)
・・・芸能人水泳大会タイトルらしく書いてみたものの・・・わけわかりませんね。
とにかく、この映画はマシュー・バーニーの強烈な変身願望に対するオブセッション(強迫観念)を日本の捕鯨文化と融合、神話化させ、それを具現化したものです。って、これまたわけわかんねえな・・・
ようするに、マシュー・バーニーは変身や変容に妙に固執するスーパーコスプレイヤー人(スーパーサイヤ人みたいに言ってみた。)で、そんな男が変身に対する興味と、ありったけの愛を込めて造り上げた変身一大叙事詩なわけです。 
まあ、コスプレ大好き親父の映画ってこと!
しかし、バーニーがそこいらの女装コスプレ親父と一線を画しているのは、アートセンスの抜群の良さとビョークが嫁はんってことです。場面場面の構図、色彩構成の一つ一つが実に練られている映像はさすが芸術家。オープニングのお祭り調、阿波踊り行進場面の色彩の豊かなこと!2時間半に及ぶ、これといって抑揚のない平坦な物語を支えているのは類い稀なアートセンスと、そしてビョークのコンポーザーとしての才能を遺憾なく発揮した、インストルメンタル音楽の数々でしょう。個人的にはそんなに好きじゃないんですが、やっぱビョークはスゴイですよ。映像と音楽でなんとも不可思議なバーニー神話を造り上げていました。
2時間半セリフほとんどなしの映画を見て寝なかったのは、わたくしこれが初めてかもしれません。まあそれでも、僕個人の意見としては明らかにマシュー・バーニーの想像力と物語性に映画が追いついていない感じは否めませんでしたが・・・。
きっとバーニーの頭の中にある映像はもっとスゴイものなんじやないかと美術館展示作品を見て思いましたね。
僕の場合、映画『拘束のドローイング9』よりも、過去の拘束のドローイングシリーズも展示されていた美術館展示のほうが数倍興味をもちました。(館内で貸し出されている音声ガイドは借りてソンはなし!展示されている作品のことが理解しやすくなり、かなりオススメ!)
なにより、シリコンや強化プラスチックを使った作品の完成度の高さが素晴らしい!
特に『拘束のドローイング8』シリーズ!
透明で少し緑がかったアクリルケースに収められた、ドローイング作品のカッコええこと!少し流線形を帯びた優美なアクリルケースのカタチの美しいこと!バーニーはんは、このアクリルケース何処に発注したんだろうか?造りがほん・・・っとに綺麗。とてつもなくいい仕事です。
これ、僕が金持ちだったら間違いなく購入してましたね。
あと初期拘束のドローイングシリーズに使用した器具を硝子(アクリル?)ケース(ふちはプラスチックカバー)に収めたオブジェ的作品もマルセル・デュシャンのレディ・メイド作品とどこか似通ったとものを感じ、かなりそそられました。これらのケースも完成度が高く、造りが実に丁寧。マシュー・バーニーはマテリアル選びが実に卓越したアーティストですねえ。そして作品それぞれに妥協点がないあたり、かなりの完璧主義者だと思われます。
ちなみに拘束のドローイングシリーズってのは、筋肉に負荷をかけて鍛練をすると、一時的に筋肉は痩せ衰えるけれど、その後、筋繊維が増え肥大する。ようするに、筋肉は負荷をかけるほどに(拘束を与えるほどに)大きくなるんだけど、これをドローイングに置き換えて、様々な拘束(負荷)を受けつつ、絵を描いたら頭も筋肉みたいになんか変化するんかねえ〜?ってのをコンセプトとし、バーニーのイタイ?(失礼。)科学&哲学的信念のもと、おお真面目に実践している映像(トランポリンにのって飛び跳ねて天井に絵を描いたり、フットボールのトレーニング用の器具を用いて自分に負荷を与えつつ絵を描いたり・・・。)が作品となっています。
で、そこに彼の元来のコスプレ(変身)願望をミックスしちゃったのが、ギリシア神話に登場する半獣半人のサテュロスに変身し、狭苦しいリムジンの中で角により何かを描こうとしている『拘束のドローイング7』。で、さらに勢い増して、鯨の変容(鯨→鯨油)と人間の変容(人間→鯨)を映像というカンバスに描き付けたのが今回の『拘束のドローイング9』なわけです。
う〜ん!突き抜けちゃってますねえ!バーニー先生! 
僕はこういうへんてこ(たぶん、本人は大真面目。)なひとが大好きです。
かっこよすぎ! 

最後にマシュー・バーニーのアーティスト・トークのビデオ録画映像を見て思ったんですが、かなり日本文化及び捕鯨についてリサーチしたようです。(まあ、捕鯨船の中に茶室がある時点でおかしいんですけど・・・バーニー流ファンタジーですからっ!ってことで・・・。)
日本の捕鯨問題に関しても、西洋的な見方ではなく、もう少しおおきな視点で見られてるようで、『拘束のドローイング9』も捕鯨問題に言及する作品では全くなく、(『STUDIO VOICE』8月号には、どちらかと言うと日本人よりの意見がインタビュー記事として載っていました。)ただ彼の思い描く変容に関する物語神話を造り上げていったといった感じでした。
アーティスト・トークでは伊勢神宮の式年遷宮(20年ごとに神殿を建て替え、御神体を移す儀式。)についての言及もあり、ラストにおこるフレンジングデッキの崩壊と再生の場面との関係を示唆されていました。『拘束のドローイング9』に登場する奇妙な料理も太一(和歌山県)の鯨料理からインスパイアを受けたらしく、そういった日本の地方独特のものとの関係性も興味深く。知れば知るほど、マシュー・バーニーの緻密な妄想神話世界に引きずりこまれてゾクゾクしました。
僕は個人的に物語を想起させるものや、そういった作品が凄く好きです。
アーティスト・トーク最後に女性の方が「この映画に対する内面的な思いは?どんなものでしょう?」という質問を投げかけ、マシュー・バーニーは最後に「希望がテーマであり、希望を見い出してほしい。」と言ったようなことをおっしゃってました。
変身と変容に希望を見い出す男、マシュー・バーニー。
僕は”輪廻転生、人もカタチをかえ生まれ変わる、もしくは、無機物となり土に帰り、土というカタチに変容する、その土の上に木が育ち、また世界は回る・・・”といった連想をなんとなくしました。
僕の中のベストコスプレイヤー、マシュー・バーニー!
自らの作品に希望を託すなんて、あんたは、なかなかあなどれん芸術家でありますよ!
(でも、正座は・・・ほんとヘタ・・・。)


 
↑『拘束のドローイング8』シリーズ。

↑『拘束のドローイング』展図録予約購入で貰っちゃった『拘束のドローイング9』のエンブレムシール。 

☆マシュー・バーニーの過去記事はコチラ↓
http://akirart.blog.bai.ne.jp/?eid=8767
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金沢へ

明日から金沢。
楽しみにしていた、マシュー・バーニーの『拘束のドローイング』展見に行きます!

http://www.kanazawa21.jp/barney/index.html
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アイランド

マイケル・ベイ監督の『アイランド』を見る。
実に御都合主義な展開&大味なストーリーではあったが、それなりに楽しめる映画であった。この映画はDVDで見るより映画館で見るほうがよいと思う。中盤のカーチェイスの迫力は巨大スクリーンで絶対見るべき!
さすがは純正アメリカンアクション監督、マイケル・ベイ(『アルマゲドン』『パール・ハーバー』)の演出である!
トレーラーの荷台から電車の車輪部がグワングワン道路に転がっていく様は、
もう、車輪さん飛んだり跳ねたり、とんだお祭り騒ぎ!!であった。とにかくこの監督の撮るアクションシーンは派手。まさにこの監督、実生活もプレイボーイにでてくるような金髪ブロンド、セクシー美女が好きにちがいない!つうか間違いなくはべらしとるハズ!・・・と確信(妄想)させるに充分すぎるカーアクションであった。
派手なカーチェイスとともに僕のツボにハマったのは、美術デザイン。
白を基調とした無機質な近未来セットデザインは、ギリアムの『未来世紀ブラジル』を彷佛とさせ、かなり僕好み。(まあ、今どきこんな未来像ってのは古臭いのかもしれないが・・・。) 
天才クリス・カニンガムの撮ったビョークの『All is full of love』のPVとかにも影響受けてるだろうなって感じがバシバシ伝わってくる映像だった。まあ天才達のイメージをちょっとパクり気味に拝借して造り上げた、オリジナリティ皆無のビジュアルではあるんだが・・・。(きっと、カッコよければそれでいいじゃん!!って感じで、マイケル・ベイはこのデザインイメージにGoサインをだしたんだろうなあ・・・。)でも、さすがはハリウッド&ドリームワークス。オリジナリティなしではあるが見事な映像完成度。やっぱ見てるとゾクゾクする、カッコイイ映像であった。
しかし、スティーブ・ブシェミ!
あんた、なんでこんな作品に出る事にしたんだ?
ヒッピー風味な薄汚いエンジニア役は実にハマっていたが(汚らしい格好をさせたら彼の右に出る者はいないっす。)あきらかに金のためやなあ・・・。まあ『アルマゲドン』繋がりで出演したんだろうが・・・。でもブシェミはやっぱり単館系作品の方が似合ってる気がするな。

そうそう、この『アイランド』上映前の予告で、ついにティム・バートン監督の『チャーリーとチョコレート工場』とテリー・ギリアム監督の『ブラザーズ・グリム』の予告編が見れた。どちらも大好きな監督作品。はやく見てえ!(『ブラザーズ・グリム』の主演がマット・デイモンってのがちょっと気にかかるが・・・。)
 
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