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マルセル・デュシャンと20世紀美術展

デュシャンは語る
デュシャンは語る
マルセル デュシャン, ピエール カバンヌ, Marcel Duchamp, Pierre Cabanne, 岩佐 鉄男, 小林 康夫

マルセル・デュシャンと20世紀美術』展。新しく移転開館した国立美術館開館で見て来た。デュシャンのレディ・メイド作品(ただの便器、帽子掛け、櫛)を真剣に美術作品として見入る人達を遠巻きに眺めて、なんともこっけいな光景だなあと思いつつ、同じようにデュシャンの作品に見入る僕も、はたから見ればこっけいであり、デュシャンという芸術家の掌の上でまんまと転がされている気分。大勢の人が「ただの便器やん・・・。」と言ってしまえばそれまでなのに、その一言を言わせず、崇高な芸術作品にまで便器を高めたデュシャンのカリスマ性はある意味宗教チック。死んでなお影響与え過ぎデュシャンである。そんな人を小馬鹿にしたような作品を創造したデュシャンの人間性に僕は無性に惹かれる。しかし、新しい国立美術館。僕は地下に広がる展示空間がいまいち好きになれなかった。地下なので閉息感を強く感じたせいかもしれない。小林健二展を見に行った福井市美術館みたいな建築物のほうが僕は好きだ。螺旋状に上へ上へと展示通路を登ってゆくのがとてもよかった。まるで野又穣氏の描いた塔の内部を登っているような感覚は忘れ難い。地下に沈んでゆくよりも、上へ上へと空に近づく美術館が増えればいいのになあと思った。 

☆マルセル・デュシャンに関する過去記事はコチラ↓
http://akirart.blog.bai.ne.jp/?eid=14041
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オールド・ボーイ

オールド・ボーイ プレミアム・エディション
オールド・ボーイ プレミアム・エディション

よくできている!さすがはタランティーノ絶賛、2004年カンヌグランプリの韓国作品である。主演のチェ・ミンシクの顔の濃さもさることながら、映画の持つ濃い~パワーに圧倒されっぱなしの2時間だった。原作は’96年から『漫画アクション』で連載が開始され、’98年に終了した『オールド・ボーイ・ルーズ戦記』という日本のマンガ。これもさっそく読んでみたのだが、映画の脚本のほうが断然キレていた。映画のラストは原作マンガと大きく異なり、より深く恐ろしい。主人公の設定にも多少の違いがあり(マンガでは独身、映画では既婚者。)この違いも映画とマンガで大きく違うラストに大きく関係している。現代社会のタブーを扱ったラストに賛否両論はあると思うが、デ・パルマを彷佛とさせる画面ニ分割シーン、セピアで撮り上げた回想シーンの構成の不思議な感じ、哲学的かつ意味深なセリフの数々、練り上げられたストーリー展開と、映画に対する監督・スタッフたちの情熱が半端じゃなくバシバシと伝わって、いやー興奮しまくり!俳優の演技も素晴らしく、悪役であるウ・ジテの存在感は、ハリウッド俳優にはないアジア俳優のカッコよさがあった。この映画は一度は見ておくべき映画だと思う。タランティーノ以降の新しい映画の潮流ではないだろうか。(ただしバイオレンス映画嫌いの人には全くおすすめできない話だ。)
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