サンボマスターは君に語りかける (期間限定価格盤)
なんて不器用に響いてくるんだろう、山口隆の紡ぐ歌詞と叫びは。なんて感動的なグルーヴだろうか、山口隆・近藤洋一・木内泰史の繰り広げるバンドミュージックは。人生に答えはないし、人生は生きる事の本当の意味なんて何も教えてはくれない。けれど、人は死ぬ間際までその答えを滑稽なほどに探し続けている。答えを悟った気になってみても、それが本当の答えなのかは誰にもわからない。生きている間中、人は何度も自問自答を繰り返す。何が正しかったのか、何が正しくなかったのか、本当の答えは何処にある?自分の中に?それとも社会の営みの中?世界の何処かに答えはねむっている?きれいごとじゃない答えが生きている間にきっと見つけだせる?
サンボマスターのロックとソウルは不器用なまでにその答えを探し続けている。答えを自らで創り出そうとしている。そしてその葛藤を音にし、人に伝えようとしている。それは、なんだか聞いているこっちが恥ずかしくなるぐらい美しく潔い。サンボマスターはダサいほどに生きる事に真摯なんだと思う。そのことに僕は無性に感動する。サンボマスターのセカンドアルバム『サンボマスターは君に語りかける』は偽者じゃない本当の名盤だ。