オールド・ボーイ プレミアム・エディション
よくできている!さすがはタランティーノ絶賛、2004年カンヌグランプリの韓国作品である。主演のチェ・ミンシクの顔の濃さもさることながら、映画の持つ濃い〜パワーに圧倒されっぱなしの2時間だった。原作は’96年から『漫画アクション』で連載が開始され、’98年に終了した『
オールド・ボーイ・ルーズ戦記』という日本のマンガ。これもさっそく読んでみたのだが、映画の脚本のほうが断然キレていた。映画のラストは原作マンガと大きく異なり、より深く恐ろしい。主人公の設定にも多少の違いがあり(マンガでは独身、映画では既婚者。)この違いも映画とマンガで大きく違うラストに大きく関係している。現代社会のタブーを扱ったラストに賛否両論はあると思うが、デ・パルマを彷佛とさせる画面ニ分割シーン、セピアで撮り上げた回想シーンの構成の不思議な感じ、哲学的かつ意味深なセリフの数々、練り上げられたストーリー展開と、映画に対する監督・スタッフたちの情熱が半端じゃなくバシバシと伝わって、いやー興奮しまくり!俳優の演技も素晴らしく、悪役であるウ・ジテの存在感は、ハリウッド俳優にはないアジア俳優のカッコよさがあった。この映画は一度は見ておくべき映画だと思う。タランティーノ以降の新しい映画の潮流ではないだろうか。(ただしバイオレンス映画嫌いの人には全くおすすめできない話だ。)